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各国のロックダウン(都市封鎖)の状況

各国のロックダウンとは

 

2020年3月27日現在の記事です。

 

各国で都市閉鎖(Lock down)状態におかれている地域が拡大しています。

 

都市閉鎖とはどういうことが起きているのか調べてみました。武漢だけ都市で国ではないのですが、時系列では最初に対応と都市閉鎖が始まったので記しておきました。

 

1.武漢

2.イタリア

3.フランス

4.インド

5.ニュージーランド

6.コロンビア

7.南アフリカ

 

 


1.武漢(人口1108万人)

 

 

2020年1月1日に華南海鮮市場を閉鎖しました。この市場が最初の感染と関連するかどうかははっきりしていません。

 

1月23日に武漢を封鎖し、すべてのバス、列車、飛行機、フェリーの運航を停止しました。この時、隔離が発効する午前10時までに30万人を超える人々が脱出したとの情報もあります。

 

1月24日に新型コロナウイルス感染患者を治療するための1000床の病院(火神山医院)を建設する作業が始まりました。また、このほかにも臨時医療施設を16か所作りました。

 

1月26日に武漢中心部のすべての一般車両の通行を禁止しました。

 

2月2日、10日間の工事で火神山医院が完成しました。プレハブを多用したことでこのような短期間で1000床の病院が完成したようです。病院というか、1000床のプレハブですが、すごい生産性です。

 

3月11日、すべての臨時医療施設が閉鎖されました。ベッド不足が解消されたとのことです。

 

3月16日、17日、18日の3日間で新たな感染者はゼロと中国政府は発表しています。

 

3月24日、武漢の封鎖を4月8日に解除する湖北省当局は発表しています。

 

 

2.イタリア(人口6048万人)

 

 

3月8日に最初の発表がされました。その内容は、「国内すべての(2004年1月22日委任立法第42号101条にあるすべての)博物館および文化施設の営業は停止」というものです。

 

 

同日未明に、「ロンバルディア州、エミリア-マローニャ州、マルケ州、ピエモンテ州、ヴェネト州の地域への出入および当該地域間の出入りに関わる個人の移動を回避すること。ただし、職務上の必要性、あるいは健康を理由とした移動のような必要な状況に裏付けされる移動を除く。自身の住居への帰還は認められる。対策期間は3月8日から4月3日」という追加措置が取られました。

 

3月10日にはイタリア全土にこの移動制限を適応しました。家から外出する際には理由を書いた自己申告書の携帯が必要になりました。職場に行くことはできますが、寄り道は許されないようです。タクシー、ハイヤーの業務および利用に制限はないです。学校、保育所、博物館、図書館で提供される教育活動は停止されました。

 

3月12日には、「3月12日から3月25日まで、イタリア全土で生活必需品の販売店、薬局、ドラッグストアを除くすべての商業および小売販売活動の休止措置をとる」という声明を発表しました。

 

公共交通機関は運航本数を減少しています。

 

銀行、郵便、金融、保険などの公共サービスは変わらず営業しているようです。

 

詳しい制限の解釈については2020年3月9日付首相令Q&A(抜粋)を参照されると良いです。

 

 

3.フランス(人口6699万人)

 

 

 

3月16日マクロン大統領は接触と移動を最小限に限定する措置を講じると発表しました。期間は3月17日から少なくとも2週間とされています。

 

以下に該当しない移動は禁止され、移動には証明書の携帯が必要です。

 

・テレワークが不可能なため、自宅から職場まで通勤する場合

・許可された近所の商店で生活必需品を購入する場合

・医療者のもとに行く場合

・予防策の順守を徹底した上で、託児のため、または脆弱な人を助けるために移動する場合

・自宅周辺で集合することなく個人としてのみ運動を売子なう場合

 

 

4.インド(人口13億3900万人)

 

3月19日にモディ首相は3月22日から自発的に外出禁止を促すよう声明を発表しました。

 

 

3月24日、モディ首相は3月25日から21日間インド全土ロックダウンすると宣言しました。その内容はガイドラインにあります。

 

 

・政府首脳機関は閉鎖。警察、発電所、郵便などはその例外

・医療関係機関(病院、薬局、研究所など)はこれまで通り営業が許可される

・個人商店などは閉鎖。例外は食品や日用品を扱う店、ATM、銀行など

・空港、鉄道、道路は中断(例外は消防車などの緊急用車両ほか)

・教育機関は閉鎖

 

などです。

 

 

5.ニュージーランド(人口479万人)

 

3月26日から4週間(4月22日まで)のロックダウンが発表されています。住民は自宅などで自主隔離とされ外出が禁止されています。

 

・公共施設の閉鎖

・教育機関の閉鎖

・集会イベントの中止

・不可欠なサービス(スーパーマーケット、薬局、病院など)を除くビジネスの中止

・旅行制限

 

 

などです。

6.コロンビア(人口4907万人)

 

3月19日にドウケ大統領が、3月23日から30日間すべての国際線の到着を禁止する措置を発表しています。

 

3月24日から19日間外出が禁止され、特に70歳以上の人は5月まで外出禁止となっています。

 

 

7.南アフリカ(人口5672万人)

 

3月23日、ラマポーザ大統領は3月26日から4月16日まで自宅待機を国民に指示しました。

 

・医療を受ける場合、薬や食料の購入、社会保障費受給以外は厳格に外出禁止

・商店は薬局、検査所、スーパーなどの生活基礎品、銀行、基礎金融機関、ガソリンスタンドなどを除き閉店

 

 

警察を支援するために軍隊も出動しているようです。

 

参考:在南アフリカ共和国日本国大使館情報


 

 

こうしてみると、東京(人口927万人)よりも大規模な都市あるいは国で人々の行動、生活に大きな制限がかけられていることが分かります。これではお金の動きが小さくなるのもうなづけます。地球上の20%の人々が行動に制限を受ける中、東京でロックダウンが起こっても不思議ではないですね。

 

ロックダウンの場合でも完全に家から出られないわけでもないことが分かりました。不要不急の移動が制限されるだけで、食料品の購入や病院の受診などはどの国でも許されています。

 

日本ではどうなるでしょうか。