車を買いました。初めての自分で買う車です。
中古車です。
ほぼ衝動買いに近い速度で購入に至りました。その経緯と、購入までに検討した事項についてまとめます。
これまでバイクと自転車、徒歩、電車にて99%程度の生活をこなしており、車が必要な場面はほぼなく過ごしていました。そして、これからもその状況は変わらないでしょう。車が必要な必然はありませんでした。
きっかけは親の車をこすったことです。
かすり傷を左前バンパーに作ってしまったことを親に報告すると、「そろそろ車買い替えるか」と。確かに年数が経ち、もうすぐ税金も上がりそうですが、うちの車はこれといった故障なくきていますし、そんなに車が必要となる状況もないので「それは勿体ない」と親を制しました。大変勿体ない。説得の甲斐あり、新車購入は防ぎましたが、親が放った「車買い替え」という提案が心に引っかかったのは事実です。あと、ちょっとした追加収入が来てくれたのも心の支えとなりました。なってしまいました。
そして調べ始めました。自分で所有するとしたら、どんな車だろう?
そしたらネットサーフィンが止まらなくなりました。現在学生の自分には新車は到底無理、不必要。なんなら中古車も不必要。でも、経済的に所有可能な車はこんなもんか、とか。調べ始めると中古車の相場感が身に付きます。
車なんて消耗品。程度こそあれ、年式で中古相場は決まります。中古車の面白いところは、オーナーがお金をかけて装備を充実させても、そんなに中古車の価格に反映されないということ。ナビがついていようがいまいが、車の価格はそんなに(あるいはまったく)変わりません。オールペンなんかして、自分好みの色にしていたら、それがどんなにおしゃれで自己満足をもたらす色であっても、中古車相場からしたら価格低下の要因でしかありません。ナビ30万円払ってもそれが価値にほぼ反映されないなんて、お金を出した側からすると納得いきづらいでしょう。さらに減価償却からすると5年以上経った車は節税対策にならないので法人需要がなくなります。お金持ち、あるいは法人がお金を出す対象ではなくなる。とすると、車を売る業者も旨味が少なくて対応がおざなりになる。6年目以降の中古車とはそんな車。
しかししかし、「乗り物」と見た時に新車も6年目の車も乗り心地はそんなに変りない、おそらく大方の車業界に詳しくない人々には感じられない変化のみ。300万円の新車も10年目には下取りが10万円になる、そんなこともザラにある。車種によってはもうちょいマシなこともありますが。その10年を許容できれば290万円の「節約」になる、と考えることも可能か。ま、そんな考えなので安い中古車を買うことにためらいはないです。探せば1万円の中古車っていうのもある。50万円以下の中古車は乗るのが危険なんて書く記事もある。
さて、どんな車を選ぶか。
車は大手のTOYOTA、Hondaなどの大企業の下に下請け、孫請け、その下請けと、さらに下に下に、、、続いていて約3,000の関連会社が存在すると言われます(出典なし)。つまり、部品の寄せ集めが車でありバイク。所詮、消耗品の寄せ集めなのです。なので、時間経過とともに交換部品が出るのは必然。交換しないと事故ります。部品の設計をした経験があれば、過剰な時間経過に対する耐久力は想定外であるのは分かります。破損、事故を起こしても「まぁそうか」くらい。命を預かる乗り物であれば古くなった部品の交換は生命線です。つまりつまり、古い車であっても部品を交換すればずっと乗れる。そういう乗り物であるわけです。VWビートルが今でも乗れるのは部品の供給が継続しているから。60年後でも部品があれば乗れる、素敵な乗り物、く・る・ま ♪
安くても程度がいい車を探し始めると止まりません。
選択肢は多い。ちょっと狭い場所に停めることが度々あるので、全長は短め。妻も運転するので大きい車はダメ。そんなに乗らない車に高額な維持費を費やしたくないので2,000cc以上はアウト。なるべく静かな車がいい。
そう考えると、ヴィッツ、フィット、デミオ、カローラ(はちょっと長すぎ、ティーダも)あたりがぱっと浮かんで消えて、スイフトもなんかなぁ。フィアットのチンクエチェントなんかいいんだけど、2ドアは使いずらい。後ろに荷物すっと載せたい。親を乗せることもあるし。ほかにも色々あるある。結果、びびっと来たのはマツダのベリーサ。
かっこ悪く見えると、最初思っていた。丸っとしたデザインは女性的で、ハッチバックはなんか、セダンが車の基本と思う自分からすると車の基本から離れている気がする。最初乗る車はMTなんていう希望もあった。
しかし、デミオの上級に位置づけられていて、静音材を多くし静粛性を高めたコンパクトカーというコンセプト。全長が短いのもこすりづらくて、妻も運転しやすくて望ましい。エンジンはデミオと共通。デミオのエンジンは同じ排気量のアウディやTOYOTAよりもパワフルかつ燃費にも優れる(比較サイトかなんか参照)。すでに発売から10年以上が経過していて値も崩れている。
ぴったしじゃまいか。
ということで、数時間の比較検討の末、車種をマツダベリーサに絞る。キャンプにも行きやすそうな荷物積載能力だし。
調べるといくつかあって、最も走行距離が少ないものを見に行くべく電話連絡し視察。
この車、月曜にウェブに載せたらしく、私が見に行ったのが日曜日。問い合わせは10件程度。私が電話連絡して、向かっている途中に「この電話で契約にしてくれ」っていうのもあったらしい。電話連絡して行ってよかった。隣のもっと値段が高いベリーサよりも傷がなく(隣は傷だらけ)、屋内保管かヘッドライトの日焼けも過小。年式が古いので価格は20万円以上安い。エンジン音も静か。
購入決定。
本当に必要かどうかは今後考える。目の前のいいものを見つけて、競合も多いという背景も後押しした。いや、押されて買って平気か、という問いも忘れてはいない。まぁ、安いし、家族のためかなと。あると少し便利だろうし。
気になるのは維持費。1.5Lの普通自動車。
1.自動車税(2019年10月より)16,500円/年
2.自動車重量税 34,200円/年
3.自賠責保険料 26,680円/25か月
4.車検費用 6万円くらい/2年
5.駐車場代 36,000円/年
6.ガソリン代 乗った分 月8,000円くらいかな
7.任意保険料 5万円/年
こんなもんか。東京と埼玉を行ったり来たりしていて、埼玉の奥地に車を置くので駐車場代が破格なのが大きい。
それぞれ2年間分の費用として1から7を足すとその合計は、465,400円。ガソリン代は固定費より変動費だから省くと、273,400円。1年間だと、136,700円。
ほう。
年間136,700円。
これが1.5L普通自動車1年間の固定費。
思っていたより、安い、と思いました。修理交換代は別途。ただ、親の車だとタイヤの交換以外に大きな出費なし。車が壊れるときはどんなんだろう。バイクで多いのはサスペンションのオイル抜けや電装系。車は未知数。国産、マツダなら少ないか、少ないことを祈ろう。
車を維持する(走らせない)のにかかるのは14万円弱。月1万ちょい。この間スマホを大手キャリアからラインモバイルに変更したけど、その浮いたお金分くらいなもんで車を維持できる。ほほー。
上記計算の上、即決して参りました。
以上、妻への報告でした。車乗ろうね。